アップデートの種類とアルゴリズムの変化
SEO対策で特に主要なアップデートについてお話します。
Googleガイドラインを遵守し、検索ユーザーの意図を満たし、アクセス数アップには欠かせない部分になります。
SEO対策をこれから始める初心者の方はしっかり押さえておきましょう。
- パンダアップデート
- ヴェニスアップデート
- ペンギンアップデート
- ハミングアップデート
- パイレーツアップデート
- モバイルフレンドリーアップデート
- BARTアップデート
- 2020年5月のコアアップデート
- The December 2020 Core Update
- ページエクスペリエンスシグナル
- the November 2021 Core Update
- May 2022 Core Update
パンダアップデート
実施内容
実施時期:2011年
1,ほかのホームページから画像や文章をコピペしただけの独自性の低いコンテンツは検索順位が下げられるようになりました。
2,同じドメイン内の中の他のウェブページにあるコンテンツと一部または大半のコピーコンテンツが独自性が低いとして、上記同様に検索順位が下げられます。
パンダアップデート対策
独自性の高い、自然な流れの文章で、多くの文字を書きましょう。
Googleの考えは、専門家が書いた文章であれば上記の条件を満たし、当然に有益なコンテンツになり、人気もでて、アクセス数も増え、長時間見てくれるだろうと考えています。
説明図や関連図などがあると更に有効です。
ヴェニスアップデート
実施内容
実施時期:2012年2月
ユーザーの位置情報を検索結果に反映させるというものです。
地域性の高いキーワードで検索したときに検索ユーザーの検索デバイス(スマホやパソコン等)から近いお店や会社が上位表示されるというものです。
いわゆるローカルSEOというものです。
2014年冬頃から 日本にもアクセス数の影響が出てくるようになり、地域特性ごとにホームページ表示順位がばらつくようになりました。
ヴェニスアップデート対策
地域密着型で実店舗を構えていたり、特定の地域内で業務を行っている企業は、過剰にならないように地域名を検索キーワードに盛り込んだり、業務を行っている地域ならでは情報や、特定地域ならでは企業の強みなどを掲載すると良いでしょう。
ペンギンアップデート
実施内容
実施時期:2012年9月
ホームページの過剰最適化に対して実施されたアップデートです。
過剰最適化には以下の二つがあります。
- 検索ユーザーのことを考えず、上位表示目的としてキーワードをホームページの内部要素(各ウェブページの内部要素)に過剰に詰め込むことでウェブページの順位を落とす
- 自社とは違うドメイン(別ドメイン)からの質の低い被リンク(自社ホームページのリンクを他社や個人に貼ってもらうこと)を大量に増やすこと
この2点は検索ユーザー(≒Google)の信頼性を落とす行為であるため、ペンギンアップデート実施以降は大きく順位が低下するようになりました。
場合によっては検索結果に表示されないという最悪の事態も起きます。
ペンギンアップデート対策
1,内部要素について
キーワードの詰込みで真っ先にやめなければいけないのは以下の通りです。
- 画像の説明文(alt属性)やリンクなどに書き込む説明文(title属性)に何度も繰り返しキーワードを詰め込む ⇒ alt属性は画像の端的な説明に限ります。
- 文字の羅列 ⇒ よく見かけていたのは地域名をひたすら書いているホームページです。地域名を多く書くことでいろんな地域に検索してもらいたいとお考えだと思いますが、これも過剰最適化にあたります。
- 文章内にしつこくキーワードを書く ⇒ 意外としつこくキーワードを書きがちになりやすいので、検索ユーザーが読みやすい自然な文章を心がけましょう。
2,外部要因(被リンクについて)
- 質の低い被リンクを増やすことについては、リンクが増える=アクセス数も増えるのが自然だろうというGoogleの考えの元、アクセス数が伸びないのは被リンク元となっているホームページの質が低いということ。
- 質の低いホームページから貼られているホームページも信頼性も人気も低いだろうから順位を下げてしまおうという考えです。
むやみやたらとリンクを貼ってもらうのはやめましょう。
又、被リンクの売買やSEO目的の不自然な相互リンクは絶対にやめましょう。Googleガイドラインにもある不正リンクにあたり、自動的に順位が落ちるだけでなく、ペナルティを受けて検索結果に表示辞退されないなど重大な問題が生じます。
ハミングアップデート
実施内容
実施時期:2013年9月
複雑な検索キーワードでも、ユーザーの意図を読み取り、正確性の高い検索結果が表示されるようにするためのシステム更新になります。
これは短い会話文や音声検索に対応する為の者ではないかと言われています。
特に実施する対策はありません。
パイレーツアップデート
実施内容
実施時期:2014年10月
著作権侵害を専用フォームで一般ユーザーから申告してもらい、著作権侵害があれば検索順位を下げたり、検索結果に表示されなくなるものです。
掲載する際には、著作権(文章構成・引用文・プログラム・論文など)にあたる場合は著作権使用許可を撮ったり適切な対応を行うようにしましょう。
つい最近では、司法試験で有名な予備校の資格スクエア(サイトビジット)の著作権侵害が問題になっています。若干順位が落ちています。今後さらに順位の低下の可能性も考えられます。
モバイルフレンドリーアップデート
実施内容
実施時期:2015年4月
このアップデートの実施により、パソコンとモバイルでは検索結果に差異が生じるようになりました。
大きいものでは20位以上も差が出ています。
2018年にはモバイルファーストインデックス(Google検索エンジンの評価基準をモバイルにする)を導入すると発表しました。
スマートフォンの普及により、スマートフォンによる検索が圧倒的に増えていることにかんがみて行われるものだと考えられます。
これにより、SEO対策を施すのはパソコンではなく、モバイル基準で行う必要性が生じ、必要の可否については絶対ということになります。
2021年3月末(⇐延長後。延長前の発表は2020年秋ごろでした)には全ホームページ(ウェブサイト)はモバイルファーストインデックスに対応していないと検索順位を下がります。
モバイルフレンドリーアップデート対策
ホームページ全ページモバイル対応する必要があり、パソコンと比較して処理速度が遅いことから、ホームページが軽い(不要な記述や多様な動作のためのプログラムが少ないなど)ことが求められ、これらに伴い、モバイルユーザーからのアクセスを増やすことも必要です。
そして、シンプルなホームページ設計とレイアウト。柔らかな雰囲気の表示。画像を軽量化を実施。そしてソース内の記述を減らしましょう。
特にJavascriptなどプログラムのコードに無駄があり、長くなってしまうと、読み込みに時間がかかり、Googleの評価が下がるのはもちろん、検索ユーザーも「表示が遅い!!」と他のホームページに行ってしまうかもしれません。
このような事態となれば、さらにアクセス数が減り、順位低下の悪循環となります。
モバイル検索ユーザーのことを考えて、モバイル対応ホームページ制作を行いましょう。
BARTアップデート
実施内容
実施時期:2019年12月10日
日本語含む70言語以上のGoogle検索にBERTアップデートを展開したとGoogleが公式に発表しています
コアアプデ―ト対策
BERTアップデートとは、インターネット検索で入力した言葉に対してのニュアンスや文脈を理解して、より関連性の高い検索結果を表示するためのGoogleの検索アルゴリズムアップデートのことをいいます。
BERTアルゴリズムの導入によって、文章の検索文字列の解釈精度が高まったので、今まで除外されてた、より関連性の高いWebページが掘り起こされて表示されるようになりました。
このことから、このコアアップデート対策を行う上では、ウェブページテーマと関連性の高い自然な文章構成を心がけてください。
不自然な文章や、脈絡のない文字列はできる限り控えましょう。
2020年5月のコアアップデート
実施内容
実施時期:2020年5月4日
世界的にいくつか変動がありましたが、日本の見地から見てみると、ローカル情報とコンテンツの品質に影響が出ています。
コアアップデート対策
今まで以上に情報について専門性や信頼性の高いコンテンツ作りを行うことが大切です。
例えば、新型コロナウィルスについてのページを作るなら、しっかり論理立てて正しく説明することです。生半可な知識での文章構成は順位が低下するということです。
専門家じゃない方は、しっかりと下調べをしたうえで正確な情報を伝えましょう。
そして、地域についてはローカルな情報や画像の掲載やGoogleマイビジネスの活用が大事です。
ホームページとGoogleマイビジネスは企業情報が一致していないだけで順位が低下する可能性があります。
情報は正確に入力しましょう。
The December 2020 Core Update
実施内容
実施時期:2020年12月4日
2020年12月4日~5日あたりを境に良くも悪くも順位に大きく変動しています。
Googleの検索品質評価ガイドラインとE-A-Tについても言及しています。
コアアップデート対策
E-A-Tとは以下の通りです。
- E = Expertise(専門性)
- A = Authoritativeness(権威性)
- T = Trustworthiness(信頼性)
コンテンツに専門知識を盛り込んでオリジナル性を高めつつ、モバイルでも読みやすいことや他のコンテンツと比較して価値がウェブページであり、コンテンツの信用を裏付ける参照元(例:行政団体など)リンクを設置し、ウェブページ自体に信頼性を持たせることが大切です。
コンテンツ制作の際には、E-A-Tを意識して制作するように心がけましょう。
ページエクスペリエンスシグナル
実施内容
実施時期:2021年6月~7月
ページエクスペリエンスシグナルは非常に大規模なコアアップデートです。
2021年6月より、準備ができている部分から先行して先に進め、7月から残りの部分のアップデートを行っています。
ウェブページを訪問したユーザーがウェブから本当に有用で快適なエクスペリエンス(体験)を確実に得られるようにするために行うGoogleの取り組みです。
コアアップデート対策1
7つありますが、上記3つがページエクスペリエンスシグナルで新しく追加されています。
- 読み込み速度(LCP)
- 応答性(FID)
- 視覚的安定性(CLS)
- モバイル対策
- セキュリティの問題がないか
- https(暗号化)しているか
- ユーザーのウェブページ閲覧を阻害するメッセージや広告があるか
JavaScriptやCSS、WordPress(プラグイン含む)やjindo等のプログラムを極力減らすこと(1,2)、ユーザーが良い体験を得られるように画像を追加・最適化(3)すること、従前から存在するスマホ対策(4)、https等を含むセキュリティ対策(5,6)、大きなメッセージや広告を削減することが対策になります。
コアアップデート対策2
続いて、以下の6つの要素が存在します。
- ユーザーの検索キーワードとコンテンツの関連性
- ホームページに信頼性があるか
- コンテンツの品質は良質か
- 専門的なコンテンツが提供できているか
- コピーコンテンツではない独自性があるか
- 客観性(公平性)があるか
ユーザーが知りたいこととホームページがマッチングできるようにコンテンツ作りに注力する(1,3)、ホームページで提供されている情報の信頼性を高めるための努力(外部リンクの設置等)をしているか
(2)、見出しやページタイトルが有用でユーザーに不快感を与えないようにする(3)、専門性(その道のプロの説明)等であって(4)、専門分野がコピーコンテンツで構成されていない独自物(5)、お金を使って公平性を欠く行為をしていないか、または、他者をおとしめるような攻撃をしていないかなど公平性が問われるので誠実なコンテンツ作りをする。
これらのコアアップデート対策1と2の実施を行うことが大切です。
the November 2021 Core Update
参照情報:Twitter公式 – Google Search central
実施内容
実施時期:2021年11月17日
公式アドバイスによれば、過去にGoogleが発表した内容を参照するようにと記載されています。内容を要約してお話しします。
- ランキングが下がったページはペナルティを受けたわけではなく、ページに対して再評価された結果です。
- コアアップデートは数カ月ごとに行われ、次回の更新まで検索順位が回復しない可能性があります。
- 改善は検索順位の回復を保証するものではないのですが、改善しなければ実質的に順位の回復はありません。
コアアップデート対策
ページへの再評価をした結果として、サイト自体の順位が低下しています。一部のウェブページに低品質コンテンツが紛れており、これらの改善を実施したほうがいいということです。
以下の4点に留意し、低品質ページを見つけて改善しましょう。
- 関連性…1ページ=1キーワードの鉄則を守りましょう。欲張っていろいろなキーワードで上位表示を目指さないようにしてください。
- 信頼性…信頼性の低い著者やウェブサイト運営者は上位表示できなくなりました。コンテンツに関わる資格や経験・体験が必要になりますので、サイト運営者情報を詳しく記載しましょう。また、専門家が発信した情報だけでは絶対的に正しいとは言い切れません。情報元があれば、出典元のリンクも設置しましょう。
- サイトの品質…独自性の高い正しい情報を多くの文字数で記載できているか確認しましょう。オリジナルの画像があるとなお良いです。
- 網羅性…専門的に一つのことだけを記載するだけでは専門家というには足りません。一つのテーマに対し、関連性の高い内容のコンテンツを一つのウェブページ内に増やしましょう。例えば、本件ウェブページである『コアアップデート』というテーマであれば、アルゴリズムコアアップデートという特定の分野(テーマ)における様々なコアアップデート情報を集めて取り入れている、すなわち網羅しているというわけです。
May 2022 Core Update
参照情報:Google 検索セントラル ブログ-2022 年 5 月のコア アップデートのリリース(Google 検索)
実施内容
実施時期:2022年5月25日
以下のことが今回のアップデートで起きた内容です。
- ホームページ運営者(コンテンツ著者含む)の信用性が低いホームページ順位が下がった
- 連絡の取りにくい又は取れないホームページの順位が下がった
- 権威性の高いサイトからのリンク(被リンク)が無いホームページの順位が下がった
コアアップデート対策
今回のアップデートは外部からの信頼性を重視していると感じています。
以下の3点を特に改善していく必要があります。
- 運営者(コンテンツ著者)情報の信頼性の記載する…運営者・著者の信頼性が無いと正確さに乏しいと言えます。ホームページテーマに関連性のある学会などの会員になったり、資格を掲載、有名大学のセミナー講師、実績などを掲載していきましょう。著者(代表者)プロフィールは顔がわかるものが良いですが、イラストなど特徴的なものでもあればよいです。
- 連絡先詳細の明示…会社情報(名称や住所、連絡先)を明示し、お問い合わせフォームを設置しましょう。虚偽情報や悪意のあるレビューや近年多くみられる誹謗中傷に対応するためです。YouTubeも誹謗中傷の対応に力を入れています。
- 権威性の高いサイトに被リンクを設置してもらう…自社(自身)のホームページと関連性の高い権威性のあるウェブサイト(例:役所などの行政、有名な大学など)を探して被リンクの設置をお願いしましょう。